卒業式のシーズンが近づいてまいりました。
2月も中盤に差し掛り、寒さが和らいできたこの季節に
高松市公設花き地方卸売市場にはサイネリアという花が集まります。
名前は良く知らないけれど「3月ぐらいによく見かける花」
「卒業式で見かける花」という感じだと思います。
和名として蕗桜(ふきざくら)、富貴桜(ふうきざくら)、
富貴菊(ふうきぎく)がありますが、今はどれも浸透して
いない気がします。。
色彩は紫・赤・青・黄・白と、とても多彩です。
鮮やかで1色のものがあれば、白とブレンドされた
優しい色合いのものがあります。
その姿と相まって、楽しい気持ちになれる花です。
花言葉は、喜びを運ぶ花としてぴったりな、
「喜び」・「いつも快活」・「純愛」です。ただし、
色によって変ってきます。難しいですよね。
(青)恋の悩み
(白)望みある悩み
(紫)悩める喜び
(青紫)元気
何だか、喜びと悩みが同居しています。
通いなれた学び舎に別れを告げる季節を迎え、
成長した喜びと、旅立ちの不安を表せている気がします。
まさに、卒業式にふさわしい花と言えるでしょう。
〔和名について〕
蕗桜(ふきざくら)、富貴桜(ふうきざくら)。
植物学者の松村博士と牧野博士がそれぞれ命名
しました。師弟関係ではありますが、時間が経つ
につれ、微妙な間柄になりました。
植物の和名にドラマが表れており、その対立関係
を読み取れるところが実に面白いと思います。