旬の魚介

ベラ(キュウセン)

2024.07.24

梅雨も明け、学生の皆さんは夏休みに入りましたね。暑さが厳しくなるこの時期体調管理にお気を付けくださいませ。
先日、事前に応募いただいた小学生の親子を対象とした「夏休み市場DE自由研究」が行われました。高松市場の水産物部、青果部、花き部それぞれについて夏休みの自由研究の題材としてもご活用いただけるようなイベントです。毎年開催しておりますので、ご興味がございましたら来年度ご応募くださいませ。
さて、高松市中央卸売市場水産物棟では様々な魚介類が取り扱われています。今回は「ベラ(キュウセン)」をご紹介します。

熱帯魚のような色彩をした魚体ですが、日本の沿岸域に生息しており、昔から関西、瀬戸内海では高級魚として食されていますが、他の地域では食用としては出回っていません。
スズキ目ベラ科キュウセン属に分類されていて、キュウセンの由来は、体に点状の線が9本入っていることからきています。
ベラの体は小さいときは赤い色をしていますが、大きくなると緑色になります。赤い小さいときはメスで、性転換してオスなると緑色になります。冬は砂に潜って冬眠していますが、春になると動き出すので、これから夏にかけて多く漁獲されます。
香川では延縄(はえなわ)釣り漁で漁獲されますが、建網漁や底曵(そこびき)網漁でも漁獲されます。ベラを狙った遊漁船による釣りも多いです。釣りで獲れたものは生かしたまま出荷されて高値で取り引きされています。

魚介の特徴
美味しい理由

ベラは低脂肪高タンパクな白身魚です。またDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、ビタミン類も多く体に良い魚です。
白身で水分量が多くしっとりとしていてくせもないさっぱりとした味です。骨もあまり硬くなく、加熱しても身が締まらないので調理しやすいです。

おすすめの食べ方

魚体が大きいものは刺身や塩焼きがおすすめです。また、背を開いてカラッと揚げるから揚げも美味しいですよ。
小さい赤ベラなどはじっくりと揚げて三杯酢漬けや南蛮漬けにすると丸ごと召し上がれます。

見分け方

店頭ではなかなか見かけませんが、もし見つけたら目が澄んでいて、えらが鮮やかな赤色のもの、体全体にぬめりがあって体の模様が鮮やかなものを選ぶのがおすすめです。

<画像提供>株式会社丸千