旬の魚介

ベラ(キュウセン)

2022.06.03

高松市では日中の気温が25℃を超える日が続きだんだん夏に近づいてきましたが、もうそろそろ梅雨入りの時期になりますね。
高松市中央卸売市場の水産物棟ではサワラの入荷も終盤を迎え、夏に向かって市場に入ってくる魚介類も変わってきています。

今回香川では高級魚とされるベラ(キュウセン)を紹介します。
熱帯魚のような色彩をした魚体ですが、日本の沿岸域に生息しており、昔から関西、瀬戸内海では高級魚として食されていますが、他の地域では食用としては出回っていません。
スズキ目ベラ科キュウセン属に分類されていて、キュウセンの由来は、体に点状の線が9本入っていることからきています。
ベラの体は小さいときは赤い色をしていますが、大きくなると緑色になります。赤いままのベラはメスで、性転換してオスなると緑色になります。冬は砂に潜って冬眠していますが、春になると動き出すので、これから夏にかけて多く漁獲されます。
香川では延縄(はえなわ)釣り漁で漁獲されますが、建網漁や底曵(そこびき)網漁でも漁獲されます。ベラを狙った遊漁船による釣りも多いです。釣りで獲れたものは生かしたまま出荷されて高値で取り引きされています。

魚介の特徴
美味しい理由

ベラは低脂肪高タンパクな白身魚です。またDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、ビタミン類も多く体に良い魚です。白身でくせもなくさっぱりとした味です。

おすすめの食べ方

大きいものは刺身や塩焼きで、また焼いて三杯酢漬けにすると骨まで食べられます。
小さい赤ベラは三杯酢漬けか南蛮漬けにすることが多いです。また、背を開いてカラッと揚げるから揚げもおすすめです。

見分け方

店頭ではなかなか見かけませんが、もし見つけたら、目が澄んでいて、えらが鮮やかな赤色のもの、体全体にぬめりがあって体の模様が鮮やかなものを選ぶと良いみたいです。