旬の魚介

スズキ

2023.06.13

今年は平年より1週間も早く5月の梅雨入りとなりました。梅雨時の不安定なお天気が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
さて、高松市中央卸売市場水産物棟では様々な魚介類が揃っています。今回は「スズキ」を紹介します。

瀬戸内海だけでなく日本の沿岸各地で獲れるスズキですが、20~30cm前後をセイゴ、30~40cm前後をハネ、60cm以上をスズキと大きさにあわせて名前を変える出世魚です。香川県では、底曳網漁や建網漁で漁獲されています。
スズキの名は、血合いがほとんどない白身であることから「すすぎ洗いしたようなきれいな身」が転じて「スズキ」という説や、出世魚で出世に進むことから「ススミ」が転訛した説など諸説あります。
まだ安芸守だった平清盛が舟で熊野へ詣でる際、船上に飛び込んできたのがスズキで、その後清盛は太政大臣にまで出世したことから、縁起のよい魚とされています。

魚介の特徴
美味しい理由

スズキは低脂肪、高タンパク質で、ビタミンDや、DHA、EPAなどの脂肪酸も多く含まれています。
淡白な中に独特の風味があり、透明感のある身をしています。身質は鯛に似て柔らかくあっさりして旨味があります。
これから夏に向けて太っていくので美味しい時期になります。

おすすめの食べ方

淡白でクセがなく、新鮮なものはお刺身やカルパッチョがおすすめです。
日本料理では、スズキの洗いも有名です。薄く切った身を氷水に入れて10分程おくと、余分な脂がアクとなって抜けて、身がプリプリになります。
握り寿司にして出汁ジュレを乗せました。お好みでミョウガやネギとどうぞ、出汁ジュレで涼やかになります。お試しください。
また、焼くと身がしまり、しっかりしているのでフライや、フランス料理のポワレやムニエルもおすすめです。

見分け方

「目」が透明で澄んでいるもの。また、エラが鮮やかな赤い色、表面が銀色に輝いて、体がふっくらしていて締まりがいいものがおすすめです。
切り身では透明感のあるものをお選びください。

画像提供:株式会社丸千